ハンドメイドで(初めての)確定申告やってみた

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厳密にいうと初めてじゃないけれど、
ハンドメイドでは初めて。
しかも個人自営業者で白色申告してたのは20年も昔の話し。
全くと言ってよいほど忘れているし、そもそも業態が違う。
来年のための忘備録としての、試行錯誤のメモ。

 

「作家」から「事業者」へ

4月にiichiに小物を出店し始めたころは、確定申告なんて関係ないと思っていた。申告しなくちゃいけないほど売り上げがあるとは思えなかったし、「事業」にする意欲もなかった。

ただ、リメイク作品一点が完成するには、もろもろの材料代に加えてかなりの労力がかかる。着物をほどき、洗い、デザインして縫い、撮影して記事を書いてサイトにアップ。売れれば梱包して送らなければいけない。梱包材もお礼のカードも用意しておかなければいけない。

「事業者」という意識は薄くても、これらの経費は正当に価格に反映されるべきだとは、最初から強く思っていた。少なくとも、正当な対価を得ることを目指すべきだろうと。今はまだ(あるいはずっと)発展途上ではあっても。

秋にBASEで単独ショップをオープン。これで多少意識が変わった。iichiやCreemaでは売り手は「作家」であり、どういう作り手であるかはプロフィールを見るしかない。自己紹介記事は任意の文章であり、匿名性も高い。一方BASEのショップは個人専門店であり、「特定商取引法に基づく表記」でショップの責任主体や販売取引の方法などを明記しなければいけない。

この表記のトップに書き込まなければいけないのが、「事業者の名称」である。あんたは事業者なんだからね、しっかりしなさいよ、とこれで突きつけられた感じがした。

といっても、これまでの人生ずっとへらへら個人事業主や一人社長で生きてきているので、その延長線上で税務署に開業届を出した。BASEからの売り上げ入金用に、屋号付きの銀行口座も開設した。屋号+個人名の口座でないと入金トラブルがある、というようなブログを読んでのことである(これを旧姓でやろうとして四苦八苦&立腹した話はまたいつか。なんとかできたんだけどね)。

 

会計ソフトを導入

この段階で、会計帳簿付けを始めた(もちろん、レシートはとってあった)。法人の決算~確定申告は数年前から(税理士報酬が払えなくなって)自力でやるようになっていたので、それほど心配はしていなかった。腹式簿記は弥生会計でずっとつけてきたし。

ただしこの弥生会計、ずいぶん昔のもので、全く更新していない。決算は別のソフトにデータをインポートして行っていた。この方式でも出来るのかもしれないけれど、このソフトが年1万円。そろそろ本業の法人はやめるつもりだし、別の楽な方法はないかと検討。

会計ソフトは毎年の更新が必須なので、クラウド会計がよさそう。候補はfreeとMFクラウド。両方無料でお試しできるので、それぞれアカウントをつくって比べてみた。

ざっくりとした感じで、MFクラウドを選択。ある程度複式簿記に慣れているせいか、MFクラウドのほうがつけやすい感じがしたのだ。freeは試用期間が終わると課金プランに切り替えなければいけないけれど、MFクラウドは50仕訳まで無料でつけられる。ある程度まとめてつければ、なんとか年内50仕訳でいけるんじゃないかな、という読みもあった。必要になったら月ごとに支払ってもいいし。

結果は仕訳数48。決算仕訳をいれてちょうど50になった。仕訳数を減らすコツは、なるべく振替伝票に一日の仕訳をまとめること。これだと一日が一仕訳になる。動きの少ないショップなら無料でかなりつけられるんじゃないかな。

といっても年8,800円。「事業者」はこれくらいの経費は稼がなきゃね。

 

青色か白色か、そもそも確定申告は必要なのか

昔は帳簿つけが面倒で15年も白色で通してしまった。当時も会計ソフトはあったんだろうか。いや、シロウトが自力で出来るようなものは無かったんじゃないか。今は良い方策が複数あるし、少し前に白色も帳簿つけ(簡易帳簿でOKとはいえ)が必須になったことからも、どうせ帳簿をつけるなら控除額の大きい青色が得策。

しかし青色にしたいのなら、開業から2か月以内に青色確定申告の申請書類を提出しておかなければいけない(申請が受理されない場合もある模様)。ということで一年目は白でしか申告できない。いずれにしても大した所得がないんだから白で良かったんだけれど。

というか、そもそもどの程度の所得から確定申告が必要になるのか? 答えはひとつではない。本業があるかないかで異なってくるからだ。

「ハンドメイド」と「確定申告」で検索すると、かなりの記事がヒットする。そのなかでわかりやすかったのが以下。

コレだけでOK!はじめての確定申告のやり方を1ページにまとめました!

私には本業があるので、事業所得が20万円以上であれば確定申告しなければいけない。本業が無い人は38万円以上。ちなみに所得とは売り上げから材料・原価と経費を引いたもの。節税のためにも、経費で落とせるものは全て経費にする。としていくと、所得は悲しいくらい少なくなった。

これなら確定申告は不要か!?  しかし、他の雑所得がある。これが源泉徴収されていた。源泉徴収で納めていた税金が合計所得に対して多い場合、差額が還付される。私の場合これが当てはまる。やはり確定申告は必要であった。

というようなことは、帳簿をつけ、確定申告の書類をつくったから解ったのであって、やはり最初から確定申告するつもりでやるのが良いのだと思う。帳簿をつけるのは面倒だけれど、帳簿をつけると色々なことが数字でくっきりと可視化され、「事業者」視点での思考の役に立つ(ような気がする)。

 

ハンドメイドの帳簿つけでとまどったこと

最初の仕事は納品がある職種で、受注して納品後更に加工処理され、割と早いサイクルでゴミになるものだった。材料は全て消耗品費で落としていた。次は企画や手配、情報提供等のサービス。材料もいらなければ、売れ残るモノもなかった。

着物リメイクが売るのはモノである。モノを作って売るにあたっては、これまでにない勘定科目で帳簿をつけなければいけない。これに少しとまどった。

たとえば、仕入れた古い着物と手芸材料店で購入する中綿や接着芯、バッグの持ち手などは皆仕入高になるのか、それとも消耗品費なのか。

仕入高で仕訳していくと、確定申告の際棚卸しをしなければいけない。残った材料や売れ残った製品(商品)は資産になってしまう。残ったミシン糸や着物の端切れはどうなるのだろう…と呆然とした。大昔に買ったアンティーク着物の値段など覚えていないし、母や友人からの頂きものもかなりある。

調べてた結果、高額でなければ消耗品で落とせるということと、厳密に計算するのが無理な場合はザックリでも良さそう、ということがわかった。

大事なのは、自分なりのルールを決めてずっと同じように仕訳することと理解。手芸材料店購入のものは製品用の消耗品費(製)とし、他の消耗品費と分けることにした。そして、ヤフオクやメルカリで購入した着物や反物だけを仕入高に仕訳する。棚卸には洋服が作れるくらいの分量が残っているものだけをカウントすることにした。

もうひとつ引っかかったのが試作品。K’s R では試作したものをサイトに掲載し、基本的には受注制作としている(小物以外)。実際に作ってみて、かつ使ってみながら微調整を加えることも多い。これらも資産になるのか?

これは経費で落とせるらしい。サイト掲載用とか展示用であれば宣伝広告費となる。私の場合商品開発の側面が大きいので、研究開発費という科目をあらたに作った。

これらを除いて純粋に売り物として残ったものを棚卸にカウントする。棚卸額は商品の値段ではなく、かかった原価(材料費分)である。

あとは個人のカードで買った材料をどう仕訳するか。未払い金に補助科目で個人カード払いを作って仕訳することにした。カード払いが終了したら現金で精算する。

もうひとつきちんと把握しておかなければいけないのは、売り上げ高の仕分作業。2018年度は、販売手数料を引いた額を現金で売り上げに計上していた。入金されたのは事業用口座ではないし、白色申告だし、このままでいくことにする。

ここまでで参考したサイト、記事

棚卸しのやり方、棚卸しの方法
ハンドメイド販売帳簿の付け方(仕訳のしかた)

記帳の仕方や、ざっくりと全体を把握するのには税務署の解説がわかりやすかった。

帳簿の記帳のしかた

 

確定申告書の作成

MFクラウドに記帳し終えたので、国税庁のページから確定申告書を作成してみた。

所得税(確定申告書等作成コーナー)|国税庁

順番にデータを入力し、帳簿の経費などを転記していくだけで確定申告書が作成できてしまう。つまずいたのは生命保険控除。控除額の出し方がよくわからない。源泉徴収票に従って数値を入れるのだが、私の場合給与所得に関する部分は自分で計算しなければいけないのだ。これまでのやり方で入れても源泉徴収票が間違っている、とエラーメッセージが出る。以下の計算ツールで正しい数値が出せた。

生命保険料控除額計算ツール(2018年)

こんなことをやったのは、MFクラウドの確定申告機能がまだ2018年度に対応していなかったため。勉強&練習とトライしてみたのだ。これで帳簿などを見直してみると、良くわからないで適当にやっていたことがかなりクリアになった。

その後MFクラウドが2018年度の確定申告に対応したので、こちらでも確定申告書類を作成してみた。もちろんソフトに頼ったほうが楽である。収支内訳書用に帳簿の転記をしなくて済むし、生命保険の控除も自動で計算してくれる。

けれども、他の所得や源泉額や生命保険や社会保険額などは入力しなければいけない。ということは、古い弥生会計で帳簿をつけ、(最初にやった)国税庁の作成ツールに転記する方法でもいけるんじゃないか。残高試算表から売り上げと経費を転記するくらいの作業は、たいした手間ではないのだから。

もうひとつ疑問点が生じた。国税庁とMFクラウドで生命保険及び社会保険の控除額が異なったのだ。還付される額は変わらないので問題はないのかもしれないが、やはり国税庁のほうが正しいのではないか。

と一瞬迷ったものの、気が付けばMFクラウドにすっかり慣れてしまっていた。とにかく帳簿が付けやすい。繰り越して今年の帳簿も付けている。今のところ仕訳数50に届かないので、まだ課金もない。

 

今年度のためにやったこと

今年度の売上仕訳は以下のようにすることにした。

商品発送日 (借方)売掛金 10,000円/(貸方)売上高 10,000円
          立替金 185円 /     未払金 185円(送料:クリックポストカード払いの場合)*

入金日   (借方)普通預金 8,700円/(貸方)売掛金 10,000円
          販売手数料 1,000円/  
          支払手数料 300円 
          普通預金 185円  /   立替金185円

*送料を切手その他実費払いした場合の科目は現金未払い金ではなく現金

 

このままずるずる行きそうなので、MFクラウドのメリットを活かす為に、事業用としてジャパンネット銀行に個人口座を開き、連携してみた。ただちに入金が反映されたので、普通預金/現金と仕分け。続いてオンラインショップの振込先もジャパンネットに変更。iichiとCreemaはJNBだと振込手数料が割安になる。

屋号付きの銀行口座は地方銀行と楽天に開設できているんだけれど、どちらもあまり使う気がせず、残高0円のまま放置していた。地方銀行はオンラインバンキングに月1,080円がかかる。楽天銀行は何をするにも手数料がかかる。

ジャパンネット銀行が旧姓で事業用個人口座の開設に応じてくれればベストだけれど、ダメだと断られてしまった。仕方なく旧姓の個人口座を作り、メイン口座にした次第。結構苦労して屋号+旧姓で作ったのだが、利便性とコストに負けた。情けないけれど、追々見直したり、再トライすることにして。

続いてヤフオクとクリックポスト決済用に使っていたカードを事業専用とし、引き落とし先をJNBに変更。ちなみにMFクラウドではこのカードも連携できるのだが、二重に帳簿に乗ってしまうというので見合わせている。

最後に、仕入れ管理表と製品管理表をエクセルで作成。この二表をきちんとつけていけば、期末の棚卸は残数を数える必要もない(はず)。

というような作業に手を取られ、制作が後回しになってしまった。それもあってか、帳簿につける動きがないよう…。

 

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