透け感のあるお出かけ用 — k’s かぶり T ブラウス完成形

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絽のかぶりTブラウス

 

素材は麻の絽の絣。
絽は着物では夏しか着ないけれど、ブラウスになると着用期間がぐっと広くなる。
適度な透け感がエレガントで、おしゃれなレストランなんかに着ていきたい。
が、おしゃれなレストランにはいつ行けるかわからないので、
先日近所の居酒屋に着て行った。

帰宅時はこれ一枚では涼しすぎるくらい気温が下がっていたので、はおりジャケットとあわせた。衿のラインが同じで、かつ薄いので、衿を重ねて着用したらまるであつらえたような一体感。って、まったく同じカッティングで縫ってるんだからあたりまえである。ずぼら作業にもメリットはあると。

来歴は、随分昔に夫の母が進呈してくれたもの。当時はミシンべたがハンドメイド普段着にするのがはばかられ、プロにアロハに仕立ててもらった。たぶん20年以上前じゃないかな。結構着倒したけれど、まだまだ元気に生き延びている。と、このたびのフィーバーで屋根裏にお蔵入りしていた不要布地箱をあさったら、残り布が見つかった。少しくたびれたアロハと違い、ピンシャンつやつやのお肌である。これを棺桶のような箱に眠らせておくのは罪のような気さえして、満を持してかぶりTにチャレンジしてみた。

これが今夏12着縫った最後の一枚。最初の一枚である浴衣Tブラウスとラインは同じ。なれど、細部に微妙な工夫がある。同じかぶりTでも一着縫うごとに微調整していたのだが、たぶんこれが完成形だと思う。

一番大きな違いは、肩部分に縦にダーツをとっていること。

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前身頃から袖を一枚で真っ直ぐ横使いすると、どうしても袖から脇にかけて余分なしわが出る。柔らかい浴衣地では気にならないし、それをドレープとしてデザインにしてしまえる源氏香模様ブラウスなどはいいのだが、こんなはりのある、かつしわになりやすい生地だと少しつらい。この問題を、袖山をつけて裁断する洋服方式に逃げるのではなく、どうすれば解消できるのか。私なりに考えた結論がこの肩ダーツである。

布地が薄いため、ダーツもほとんど気にならない。ダーツは巾5センチ(をつまむと2.5センチ)長さ13センチを身ごろ側に倒している。加えて、写真ではわかりにくいが、肩から首にかけて細長く三角に布を挟み込んでみた。これにより、身ごろ上部は肩の下がりに沿い、袖は肩から腕の落ちに沿ったラインとなり、気になる不自然なしわはなくなった。もちろん、着心地も向上。

ダーツをどの位置にどれくらい取るかは、実際に体に沿わせてみて、しわが出る部分とどれくらいつまめばいいかを確認した。肩幅と肩の下がり角度は皆それぞれなので、最初基本のかぶりTを縫ってみて(柔らかくなった浴衣地推奨)その加減を見ながら二枚目あたりで調整するのが良いと思う。

 

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